書籍・雑誌

『男児 志を立つ 実践漢詩五十撰』 越智直正著

今日の東京日帰りの移動中に先日お客さんからいただいた『男児 志を立つ 実践漢詩五十撰』を読み終える。

著者はタビオ株式会社代表取締役会長の越智直正さん。

読み終えたが、この本は常にそばに置いて何度も読み返さないと本当に読んだと言えない本だ。

単なる漢詩の紹介ではなく、越智会長が経営者として人間として生きてきた中で体験したこと、思いを漢詩を通して紹介している。一つでも良いから、五十の漢詩の中から自分の漢詩を見つけ、諳んじれるようにしたいと思う。

男児 志を立つ―実践漢詩五十撰 Book 男児 志を立つ―実践漢詩五十撰

著者:越智 直正
販売元:致知出版社
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植草甚一スクラップブック

実家の本棚に置いてあった本を年が明けて少しずつ自宅に移動させています。

今日持って帰ったのが、植草甚一スクラップブック5冊。

Img_1602_2 J・J氏の本で映画のことをたくさん勉強したのが思い出されます。

たとえば、「ヒッチコック万歳!」で、ヒッチコックのことを教えてもらいました。

テレビで放映用に編集された映画を見るだけで本に出てくる過去の名作を映画館でなかなか見ることができませんでした。

名画座やフィルムセンターの特集があれば、他のことを投げ出して見に行ったものです。

本の中でしか知ることができなかった映画達に逢える時の感動は今では想像もできないでしょう。

ビデオ、DVD、動画配信と映画が過去の名作が簡単に手に入るようになりましたが、やはり映画は映画館の銀幕で見るのが最高です。

さて、30年ぶりぐらいで手にしたJ・J氏の本を久しぶりに読んでみようと思います。

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『談志映画噺』(立川談志著、朝日新書)

先週コーチャンフォーに行って、つい買ってしまったのがこの本。

どうも最近立川談志が気になる。談春の『赤めだか』を読んだせいか。NHKの特集を見たせいか。

その談志が映画のことを語る。やっぱり気になりますね。

とのかくこの映画噺はあの談志の語り口、リズムが見事に文章になっているのにまず驚いてしまう。

語られる映画はミュージカル、コメディーをはじめ、ハリウッド、フランス映画がほとんど。よく見ているなあ、すごいなあというのがまず第一の感想というか、その記憶力は驚愕そのもの。

ホントにたくさんの洋画について語っていますが、戦後に青春を過ごした私の親の世代と同じなので、私にとっては同時代で見ていない映画がたくさん出てくる。

同時代的に共感したのは『ミッドナイトエクスプレス』のことを書いているところ。久しぶりにこの映画のことを思い出した。怖い映画として取り上げられているが、私の好きな映画の一つ。久しぶりにこの映画のことを思い出し、また、見たくなった。

映画好きの心にビンビンくる本でした。

談志映画噺 (朝日新書) Book 談志映画噺 (朝日新書)

著者:立川 談志
販売元:朝日新聞出版
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「オーケストラの経営学」 大木裕子著 東洋経済新報社

北海道教育大学岩見沢校の公益法人の簿記会計の集中講義の講師をしています。アートマネジメント専攻の学生が対象です。全員女性で、熱心に講義を聴いてくれます。

道教大岩見沢校は芸術とスポーツに特化されて、彼女達はその第一期生です。アートマネジメントでも音楽系のマネジメントを学んでいます。

私もNPOはまなすアート&ミュージックプロダクションの理事で、ここ3年ぐらい事務局長を兼務しています。岩見沢野外音楽堂キタオンでの野外コンサートやイベント、岩見沢市民会館まなみーるを中心に岩見沢市内でのコンサート、演劇公演、アートイベントを企画、運営をこのNPOで行っています。

簿記の話しは地味ですから、時々脱線して、コンサートの主催する体験を話したり、前回はサブプライム、金融危機の話しなどもしています。

先日札幌の紀伊国屋書店で「オーケストラの経営学」という本を見つけ、昨日読み終わりました。

本は6楽章からなっています。

第1楽章は、業界の特徴と規模がテーマ。オーケストラ業界の数や助成金の制度を日本と欧米各国と比較して語られ、業界の全体的な経営から見た状況、背景が理解できます。

第2楽章は、オーケストラの人々について。音大生の投資効果など楽団員を含めオーケストラの関係者のお金、生活、性格が分かります。楽器と演奏者の生活に関してのところは大いに笑わせてもらいました。例えば、ホルン奏者はこんな紹介をしている。

オーケストラで一番天国に行く確率が高いといわれている人。理由は、大切なところでソロのメロディーが多いため、オーケストラの全員から「音がひっくり返りませんように」といつも祈ってもらっているから。

第3楽章は、オーケストラの会計が書かれています。アメリカ、ヨーロッパ、日本のオーケストラの経営母体とコンサートの会計面からの内容になり、そのテーマが後半のマネジメント、経営に結びついていきます。

第4楽章は、オーケストラの経営戦略。ここから難しい話になりますが、トレードオフの分析を通じて、オーケストラの外部マネージメントについての話になります。専門的ですが、アート系のNPOの運営に関わる者にとっては、示唆に富んだ内容となっています。

第5楽章は、組織論、リーダーシップという観点から指揮者がテーマとなり、読んでいとても面白い章です。有名な指揮者の話しからプロフェショナル組織のリーダー像が理解できます。

第6章は、オーケストラの内部マネージメントについて、日本のオーケストラの今後のあり方がテーマです。オーケストラだけではなく、一般の企業にも通じる内容となっています。

著者は、京都産業大学経営学部准教授の大木裕子さん。ヴィオラ奏者として東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団に所属していた経歴があり、オーケストラの内側もよく知っていて、経営学など興味のない人にも面白い本です。

また、非営利組織の運営に関わる方には必読の書です。

オーケストラの経営学 Book オーケストラの経営学

著者:大木 裕子
販売元:東洋経済新報社
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「症例A」 多島斗志之

症例A (角川文庫)

買ったきっかけ:
琴似の「くすみ書店」での、店主のおすすめだったから。

感想:
精神科医の世界がリアルに書かれていて、読み応えあり。

おすすめポイント:
事件と言うより、人間の心、精神の謎に迫ったミステリーです。

症例A (角川文庫)

著者:多島 斗志之

症例A (角川文庫)
今日は日曜日。ゆっくり起きる。

長男のピアノ発表会で岩見沢市文化センターに家族で行く。

帰宅し、落ち葉の掃除をし、先日琴似で買った、ミステリーの文庫を読む。

題名は「症例A」、著者は多島斗志之。200年の「このミステリーはすごい」のベスト9に選ばれている。

精神科医の話しと博物館の話しが同時並行的に語られていく構成。事件が起きて、犯人はというような小説ではなく、精神科医と心理療法士、そして若い女性患者が持つそれぞれの謎がメインテーマとなっている。精神病院と精神病の世界が詳細に語られているところが読んでいて引き込まれていく。

博物館の話しがどのように全体と精神科医の話しと絡んでいくか、期待していたが、その点はそれほどでもない。結末が甘くなっているのが不満だが、精神病を真正面に捉えようとしている姿勢と内容が読み終わった後、たっぷりとした満腹感がある。

また、居合いや弓など話しの小道具がおもしろい。

さて、まだ「インディージョーンズ、クリスタルの王国」を見ていない。今日これから見ようかな、明日にして早く寝ようかな、考え中です。

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日本でいちばん大切にしたい会社

心に響く本です。読んでいて泣いてしまいました。

著者は法政大学教授坂本光司さん。

坂本教授が自ら訪問した中小企業の中から「日本でいちばん大切にしたい会社」を5社紹介しています。

私は日本理化学工業と杉山フルーツの章を読んで、思わず泣いてしまいました。

妻にも勧めたら、一気に読んでしまいました。

今、中小企業を取り巻く環境が厳しく、倒産、廃業の数が増大していますが、この状況を打破する気づきがこの本の中にあると感じました。

是非読んでいただきたい本です。

日本でいちばん大切にしたい会社 Book 日本でいちばん大切にしたい会社

著者:坂本 光司
販売元:あさ出版
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「無の道を生きる」― 禅の辻説法(有馬頼底)より

臨済宗相国寺派の大本山相国寺派の管長であり、鹿苑寺金閣、慈照寺銀閣の住職をかねている有馬頼底の書いた禅についての本です。

たくさんの気づきに満ちた本ですが、特に心に残った言葉を紹介します。

「冷暖自知」 何かを学ぶためには、まず自分自身が動く。たとえその結果、周囲が何も変わらなかったとしても、その経験によって、自分自身のうちでは確実に何かが変わる。

「門より入る者は是れ家珍にあらず」 耳や目から入ったものは、単に外から入ってきた情報でしかありません。門(外)から入ってきたものは宝物じゃないんだよ、本当の宝物は自分自身の中から出てきたものなんですよ、ということ。

絵に描いた餅は食えません。絵に描いた餅を追い求めるのではなく、どうしたら本物の餅を食べられるか。それには考えているだけじゃだめです。体を動かして、餅を手に入れ、煮るなり焼くなりしなくちゃなりません。ところが、現代では絵に描いた餅ばかりを追い求めすぎている。楽を求めて、結局、本物を手に入れられずにいる。

この本では、禅の本質がわかりやすい言葉で説かれています。

しかし、その本質は読むだけでは手に入らない。自分で手に入れるしかない。

マネー経済に振り回されている今の社会、生きるうえで本当に必要なものは何かを考えさせてくれる本です。

無の道を生きる-禅の辻説法 (集英社新書 459C) (集英社新書 459C)

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「卒業」その後

思い出に残る映画のラストシーンに必ず出てくるのが、マイク・ニコルズ監督の「卒業」。

ダスティン・ホフマンが演じる主人公が教会で式を挙げている花嫁を奪い去るシーンとサイモン&ガーファンクルの歌が重なり、鮮やかなエンディングとなる。

その続編について今日の日本経済新聞の文化欄で取り上げられている。

「時代設定は主人公ベンジャミンと花嫁エレインが結婚式から逃亡して11年後の1974年。舞台はニューヨーク。今や二児の親となった二人は、息子たちを学校に通わせずに自宅で教育を施す「ホームスクール」を実践中。ここに子供たちを学校に戻すように迫る小学校の校長が登場、ベンはこれを阻止すべく、かつて禁断の恋の相手であった義母ミセス・ロビンソンを呼び寄せてしまい・・・・・。」(日本経済新聞9月15日記事より)

日本での映画公開から40年目の今年、『「卒業」Part2』(羽田詩津子訳、白夜書房)が20日に刊行され、映画かもされる可能性が書かれている。

ただ、映画化となると、有名な映画だけにキャスティングが問題になる。ダスティン・ホフマン、キャサリン・ロス、アン・バンクロフトの記憶が強いだけに続編はかなり難しいものになるだろう。

Sotugyou

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城山三郎

城山三郎の「そうか、もう君はいないのか」を読んでから、本屋に行くと城山三郎の小説がまた気になり始めた。

税理士という職業を選んでみると、経済に関する本も読まなくては思うようになった。それで、城山三郎の経済小説関係は何冊か読んでいたが、それ以外の戦争に関するものや時代小説などは手を出さずにいた。

しかし、この「遺稿」を読んでからはまだ読んでいないものも読みたくなった。

それで何冊か読んだのだが、今日は「冬の派閥」を読了した。

幕末の最後の尾張藩主、徳川義勝の物語。義勝は最後の将軍徳川慶喜の従兄弟であり、御三家筆頭として幕末の政治に深く関わった人物だ。

この本を選んだのは、藩士の北海道移住という内容があると知ったこと。最後の章は、北海道に移住した藩士の苦難の話であり、その開拓地が八雲であったことを初めてこの小説で知った。

城山三郎の小説の核には「義」があると感じる。そのモラル高き人物達を描くことにより、現在の私達に欠けているものを指し示してくれる。

最近起きる事件と言われるもののモラルの欠如は如何ともしがたい。経済停滞が嘆かれているが、その大きな潮流の根底には社会に当たり前の道徳が失われている状況があるように思われる。

そうか、もう君はいないのか

 冬の派閥

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「ルポ貧困大国アメリカ」と民主主義

先日の北海道税理士会統一研修会で山本守之先生がフランス税制についての話をされた。

フランスでは付加価値税(日本の消費税に当たる)の税率を上げ、法人税の税率を下げる案を検討していたが、原油価格の高騰が起きて、こういう時期には付加価値税の税率を上げられない、ということになったという話だった。

あくまでも国民の側から考えてゆく税制という印象をもった。

その話を聞いた後、「ルポ貧困大国アメリカ」(堤未果著、岩波新書)を読んだ。その最後の章の一節を紹介しましょう。

だが民主主義には二種類ある、と私は思った。

経済重視型の民主主義は大量生産大量廃棄を行うことによって、確かに加藤さんのいう日常生活の便利さをもたらした。能力主義で目に見える利益に価値を置くこのやり方を使うならば、戦争はもっとも効率のよいビッグビジネスになるだろう。

 しかしも一つ、それとは別の、いのちをものさしにした民主主義というものがある。ゴールは環境や人権、人間らしい暮らしに光をあて、一人ひとりが健やかに幸せに生きられる社会を作り出すこと。前者では国民はなるべくものを考えないほうが都合がよく、その存在は指導者たちにとっての「消費者・捨て駒」になるが、後者では国民は個人の顔や生きてきた歴史、尊厳をもった「いのち」として扱われることになる。」

 アメリカ型の民主主義、グローバリゼーションは今の日本の会計、税制面でも主流になっているが、私達はそれで本当に幸せになるのだろうか。大きな疑問を持つ今日この頃である。

ルポ貧困大国アメリカ (岩波新書 新赤版 1112) Book ルポ貧困大国アメリカ (岩波新書 新赤版 1112)

著者:堤 未果
販売元:岩波書店
Amazon.co.jpで詳細を確認する

 

 

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会計で会社を強くする

中小企業は何のために経理をし、決算書を作るのでしょうか、答えはこの本の中にあります。

多くの中小企業経営者は、本音では「税務署に申告書を提出しなければならないから、記帳をして決算書を仕方なしに作っている」と考えています。

また、会計学の本では「企業外部の利害関係者(株主、投資家)に経営状況を報告するための会計を財務会計という」と解説しています。しかし、中小企業のほとんどは株式未公開の同族会社です。その社長さんにそんな説明をしても会計の重要性は理解してもらえません。

「決算書は誰に報告するものでもない、倒産を防止するために経営者が自らに報告するために作成するものである」。と著者は主張します。

この厳しい時代に勝ち残っていきたい社長さん達に是非読んでほしい本です。

『会計で会社を強くする』 坂本孝司著 TKC出版

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『赤めだか』 立川談春著

「あのなあ、師匠なんてものは、誉めてやることぐらいしか弟子にしてやれることはないかもしれん、と思うことがあるんだ」

立川談志の弟子立川談春が前座生活を綴った随筆の中の師匠談志のつぶやき。

このエッセーは天才落語家の師匠のもとで修行した日々を描き、笑わせ、泣かせてくれる。

人を育てていくことの意味を落語の世界を舞台に表し、特別篇2話を含む、10個の小話はそれぞれ落語の話のように魅力的であり、人間の本質を見る視線と人間と人間の関わりの深い意味と感情を自らの破天荒な修行体験のエピソードを語りながら表現している。

中小企業の一番の危機は、若い人達が入社しなくなったことにある。若いエネルギーを育てて行こうとする風土が失われ、会社が活気を失い、付加価値を生み出せなくなっている。

何百年も継承されてきた古典芸能の人を育てるあり様が今この時代にもっとも必要なものを教えてくれる。

赤めだか 赤めだか

著者:立川 談春
販売元:扶桑社
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『警察庁から来た男』

警察庁から来た男 警察庁から来た男

販売元:楽天ブックス
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久しぶりに一気に読んでしまいました。

 佐々木譲の『警察庁から来た男』、『笑う警官』に続く道警シリーズの第二弾。札幌市内が舞台となり、私たち道産子にとってはなじみの場所が出てきて、臨場感たっぷり。今人気の伊坂幸太郎が仙台を描き、佐々木譲は札幌を描く。北のミステリーは熱い。とにかく、あそこあそこという感じでページをめくるたびに町の情景が鮮明に浮かんでくるからたまりません。

 相変わらず警察の内部の腐敗を描きながら、前作でおなじみの佐伯刑事と津久井刑事、新米の新宮刑事、総務の婦警小島百合がまたまた個性を発揮して活躍する。また、前作でわからなかったおとり捜査のナゾも解ける。また、今回のタイトルになった警察庁から来たキャリア藤川もなかなか魅力的で、今後このシリーズには欠かせないキャラクターになると予感させられる。

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「ポーターを読む」を読む

日経文庫の「ポーターを読む」を読んだ。

印象に残った文章は以下の通り。

「ポーターの指摘しているオペレーション効率とは、生産現場の外でもオペレーションを改善して効率的に物事を処理できるようにしなさい、という意味ではなく、成果を上げられるようなホワイトカラー組織をつくりなさい、という意味だと捉えるべきでしょう。あいまいなまま物事を進めずに、白黒をはっきりさせる、意思決定がここで決まるという場を設定する、意思決定の基準を明確にし、必要なデータを集めてくる、といったことが必要です。これは意思決定を軸にして、組織の中のスキルや組織の動き方、文化を変えていくことにつながります。」

ポーターの主著である『競争の戦略』は非常に難しい本です。まずは入門書であるこの本を読んでから、『競争の戦略』に取り組むことをお奨めします。

『ポーターを読む』 西谷洋介著 日経文庫 

ポーターを読む (日経文庫 F 55) Book ポーターを読む (日経文庫 F 55)

著者:西谷 洋介
販売元:日本経済新聞出版社
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新公益法人の税務

新公益法人の制度・税務・会計

買ったきっかけ:
税理士の仕事に必要だったため

感想:
構成が非常に良く、難しい制度改正がとても理解しやすい内容と文章になっていて、おすすめの本

おすすめポイント:
実務家に必要な経過措置なども記述があり、とても役に立ちます。

新公益法人の制度・税務・会計

著者:都井 清史

新公益法人の制度・税務・会計
久しぶりの土曜日の休日。税理士の仕事は12月から5月が忙しく、6月になると少し仕事のペースがゆっくりとなる。

今週の水曜日から北海道教育大学の特別講義を4回することになり、今日はその資料を作っていた。以前から公益法人についての本を集めていたが、その中で一番参考になったのが「新公益法人の制度・税務・会計」都井清史著(学陽出版)だった。新制度がとても理解しやすく整理されていて、経過措置など実務家にとって必要なこともきちんと盛りこまれている。今後公益法人を始めとする非営利法人は社会・地域の中でより重要な役割を担っていくに違いない。今色々なところで行われている制度改革に対して、税法は税独自の理論で対応、改正を行っている。税理士の仕事も時代に合わせて、勉強勉強の毎日だ。

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司馬遼太郎「以下、無用のことながら」を読む

御茶ノ水の予備校に通っていた頃、教室で同じクラスの人が司馬遼太郎の「花神」を読んでいた。20才の私は司馬遼太郎は年配になってから読むものかなと思っていた。あの時は今のうちに読むべきものはもっと他にたくさんあると感じていた。

さて、このエッセー集。1980年代から90年代に書かれたものからなっている。仏教、子規、蕪村など著者の広い興味、博識、文章の見事さがあらためて感じさせられる本となっている。なかでも、司馬が交友のあった人間を書いたものは深い愛情と巧みな描写が光る。いちげんさんを断る理由を京都の料理屋のおかみさんに聞く湯川秀樹のエピソード、新田次郎氏と思い出とその息子さんとの邂逅、韓国の作家鮮于煇氏との記憶など心に残る小品の数々。静かな夜には最高の随筆集だ。

私も司馬遼太郎が似合う年になってしまった、その幸せ。

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天野敦之著『価値を創造する会計』

最近書店の経済関係の棚に会計の入門書や短時間で決算書を読めるようになるという本が多く出ています。この本もそのような種類の会計入門書ですが、最近の多くのこの手の本がマンガチックであったり、内容が薄いものが多いのに比し、しっかりとした内容をもった会計入門書となっています。

対象はビジネスパーソンで、第1章「会計の目的と基本的な仕組み」、第2章「企業の財政状態と損益を大局的に捉える」はとてもわかりやすい内容で、税理士の私にはお客さんへの会計についての説明のときの話し方、解説にとても参考になりました。ビジネスに関わる人、特に経営者には非常に参考になる内容となっています。

この本の中でもっとも勉強になるのは第3章「企業価値の本質を会計から理解する」の章でしょう。企業活動の本質は価値創造であると著者は説きます。

「利益は創造した価値の対価として得られるものである。この当たり前の真理が、企業経営においては極めて重要である。」(p123)

次に、「かって企業が生み出していた価値の源泉は別のところにありました。従来の価値の源泉は、作業の代替、情報の非対称性、規模の経済が主なものであり、これらによって価値を生み出すことが企業の存在意義になっていました。」とし、そのこれまでの企業の価値創造の源泉が現在では通用しなくなってきているとしています。

今後の企業の価値の源泉は、本源的な深い独自価値と、客様が価値と認めるものでなければいけないとしています。お客様、仕入先、社員から価値を奪うことで利益を増やすしか方法がなくなってしまえば、それは結局損失となって企業に還ってくると著者は力説します。そして、人の心や知識、経験、モチベーションを適切に捉えることができない既存の会計の枠組みを理解し、会計の限界を知ったうえで、会計面と非会計面の両方から、企業の付加価値創造のプロセスを捉えることが必要と著者は言っています。

会計の限界を正しく認識する重要性と企業が価値を生み出すための姿勢、方向、心を第4章で説いてきます。なかなか受け入れがたい論点もありますが、先日ご紹介した稲盛和夫氏の「行きかた」にも共通した企業にとってのモラルに則った正しいあり方は大変重要なこととして考えるべきでしょう。

「価値を創造する会計」天野敦之著 PHPビジネス新書Photo

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映画篇 金城一紀

最高に泣ける小説です。

映画にまつわる5つの短編が多くの映画の記憶と共鳴しあい心を揺さぶります。特に最初の「太陽がいっぱい」は最後は泣けて泣けてぶるぶる体中が震えてしまいました。物語が持つ力が現実を飛び越えてゆくとき、透明で大きな悲しみがその向こうに表れてきます。

「太陽がいっぱい」「ドラゴン怒りの鉄拳」「恋のためらい/フランキーとジョニーもしくは トゥルーロマンス」「ペイルライダー」「恋の泉」の映画の題名を持つ物語が少しずつ絡み合っていきます。表紙を一枚めくると現れる手書きの「ローマの休日」上映会のポスターが伏線となり、一つ一つのストーリーが大きな物語を浮かび上がらせてゆきます。

個人的には最初の「太陽がいっぱい」の切なさと最後の「愛の泉」のユーモアと幸福感が好きです。

一気にこの小説を読み終わった後、私はビデオレンタル屋に走りました。もちろん「ショーシャンクの空」を借りに、ついでに「ドラゴン怒りの鉄拳」も探してみよう。 Img_1465_3 

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生き方 人間として一番大切なこと

ど真ん中ストレートですから、受け手はまっすぐにミットを構えないと受け止められません。

著者は京セラやKDDIを創った稲盛和夫さんです。青少年時代から経営者、そして、宗教家としての自らの経験から学びとった「生き方」をシンプルに語りかけた内容になっています。

人生をよりよく生き、幸福という果実を得るための方程式を教えてくれます。

人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力

一番大切なものは考え方。その方向を間違えたとき、幸せな人生を得られなくなります。

個人の生き方から会社、社会、国家、宇宙まで話しは進んでいきます。私は第3章「心を磨き、高める」、第4章「利他の心で生きる」に感銘を受けました。人生や会社がどこに向かうべきかの方向を考えるときには是非読んでみて下さい。Img_1736

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ご挨拶

Img_1462 はじめまして、このブログは本と映画がメインテーマです。

本は私の職業が税理士ですので、経営・会計・税制などが中心となるでしょうけれども、エンターテイメント系に脱線することもあるかもしれません。

映画はその時その時に見たものやシネマの記憶装置から出てくるものを書いていきたいと考えています。さて、何が出てくるでしょう。お楽しみにしてください。

では、まず一番最初に紹介する本は、「非営利組織の経営 原理と実践 」(MANAGING THE NONNPROFIT ORGANIZATION ダイヤモンド社)です。著者はあのピーター・F・ドラッカーです。10年近く前に読んだ本ですが、最近また読み直し、多くのことを教えられました。

近年、社会福祉法人や医療法人など非営利法人の法改正が続き、今年は公益法人の大きな改正があります。そのような状況の中で、この本には非営利法人がとるべきマネジメント(運営、経営)にとって大事なことが詰まっています。

以前読んだときに最も印象に残ったのは「決算書のない決算」というⅢ部1章のタイトルです。職業柄か決算書のない決算は存在しないと考えていましたので、実にその言葉は衝撃的でそれ以来何かの拍子でこの言葉が頭の中に浮かび上がってきます。

営利ではない法人と定義される法人とは何か。否定形でしか定義されない組織とは何か。通常の営利法人は損益で成果を判定されるが、非営利法人は何をもって成果とするのか。10年前よりその問いかけはより重要なものとなっています。

この本は最後にあなたは「何をもって記憶されたいか」という著者自身が学生の頃から自問自答している問いで終わります。これからのこの国には非営利組織が大きな意味を持ってくることと考えると若い方にも営利、非営利を問わず、法人の役員さんにも是非読んでいただきたい名著です。

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